我が家ではこれで3台目ですが、これは重症です。
例えば、電源コードが中央のプラスチック・カムに食い込んで、これ以上は廻らない状態でした。こんな状態で電源を入れると他がダメージをうけます。
大事に至っていなければ良いのですが。
結論から言うと、3台目となるとコツが分かっていますので思ったより早く修理が終わってしまいました。
まず、33、45の切り替えレバーやスタートレバーなどは無理に動かさないことです。折れてしまいます。現にスタートレバーは折れていました。
最初にしたこと
この固体もグリスが固まって、こびりついたグリスを取ると白い粉末状になっていました。
稼動部にミシンオイルを注油して1晩寝かせます。稼動部は裏側から動かしてみます。
翌日には速度切り替えレバーは動くようになっていました。
スタート・ストップレバーの動きが渋いです。ここはマニュアル動作でアームを内側にしてオンになりモーターが回転を始め、アームをアームレストに戻すとカチリと音がしてモーターも止まるところですが、モーターがオフになりません。さらに稼動部にミシンオイルを注して暫く放置です。
ここもシャーシー内の稼動部を手でひたすらカチャカチャと動かす内に滑らかになりました。
モーターとプーリー
問題箇所の1つです。
妙な加工をしています。なぜ、こんな面倒な細工をしたのか分かりません。
50Hzだったのしょうか。しかし良くできています。
プーリーは我が家の備品にあったオリジナルに戻しました。左側
モーターは2箇所に注油です。このモーターは簡単に分解ができます。ばらして底の軸受けに注油。上はプーリーを外して上から少量のオイルを足します。
DUAL 1229 のモーターと比べると格段に楽チンです。
これで普通に60Hzでピッチが合うようになりました。意外と簡単に解決です。
あと、プーリーの高さ調整は軸の芯にあるネジで調整します。ピッチコントロールの真ん中でストロボが止まるようにカットアンドトライで調整です。
レバーの修復
折れています。接着材で何度も修復したあとがありましたが、そこそこ力のかかる部位ですので瞬間接着剤では持ちません。骨を入れて元より丈夫にします。
骨は1.5ミリの鉄キリが良さそうですが、手持ちが無かったので2ミリを使いました。
樹脂の中の真鍮まで届くように穴を開けて鉄キリを瞬間接着剤でくっつけます。
適当な長さに切って、2ミリでは大きすぎますのでサンダーで幅を細くしてレバーの中に収めます。
出来上がり。
メインレバー
アームを自動で運んでくれません。原因はほぼメインレバーの油汚れです。面倒ですがメインレバーを外さないといけません。
外すときにEクリップが飛んでいきますので細いハリガネなどでヒモを付けておきます。片方を外して心棒を抜くとメインレバーは外れます。
扇の先端部のオイル汚れを取ります。
テンプルを確認していきます。
ギリギリ先端が残っていますが、交換時期です。
ここまでほぼ1日。修復はほぼ終わりました。
長くなるので細かい作業は省略していますが、電源のオン・オフ。アームの自動演奏など問題なく動くようになりました。
キャビネットが壊れていますが、クランプがないと修理ができません。
クランプは持っていませんので、現場は友人の建具屋になります。