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アームの事など UA-77 と G-545

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ビクター UA-77
縁があって我が家に来た ビクターのトーンアーム UA-77 のご紹介。

結論を言うと、我が家では使えない。使えない理由は「コンパクトなプレーヤー」という我が家の家風に
合わなかったため。

当初はタバコのヤニで黄褐色だった。40年以上も前の製品がサビやクスミも無く美しさが保てたのはヤ
ニで保護をされていたのかも。

イメージ 1
バラせる所は徹底的にバラして磨き上げる
と、ヤニのコーティングの下から40年前に
造られたとは思えないほど美しい素肌が現れ
た。









イメージ 2
VICTOR UA-77
JL-B77/JL-77に採用されたトーンアームで、
1973年頃の製品。単独の定価があるので単売
されていた?。

印象はスタックスのアームに似ています。








美装を終えて調子をみるとどうも水平の動きが渋い。インサイドフォースの錘を半分(1.5g)にして取
り付けても右に流れません。


イメージ 3
下側の軸受け(多分ベアリング)にミシン
オイルをたっぷり流し込んで、ひたすら左
右の首振りをすると動きが滑らかになりま
した。
(アームは優しく扱ってね)

ここは油分をとって洗浄するのが正解でしょ
うか? よく分かりません。







インサイドフォース調整
錘が下がっているのは始めてです。元々装飾の付いたのは好みではありません。


イメージ 10
ところで、この調整はどうやってするのでし
ょうか。アーム本体から出ている棒には3箇所
の刻みがあって、錘も2分割に出来ることか
ら、6通りの設定が出来ます。

イメージ 4やり方が分からないのではありません。加減
が分からないのです。
音を聴いて設定するといわれても・・・







悩んでいるうちにトーレンスのアーム TP-16
を思い出しました。
これです。

丸針・楕円でメモリが違います。この写真
には黒丸と白丸があります。忘れてしまい
ましたが、レコードクリーナーの湿式と乾
式だったような・・・???

ダイヤル式なら一発で設定完了ですが、錘式
の方がひんぱんにカートリッジを交換して楽
しむ時には大変です。
とても面倒臭そう。


「湿式よりも乾式を、丸針よりも楕円を 大目にキャンセル量をかけろ」を記憶に留める程度で気にし
ないことにします。業務用には殆ど付いてないと言うし。



イメージ 5
家風に合わない理由は、まずケツが長いこと。コンパクトなトリオのプレーヤーでは納まり
ません。

トーレンス TD124 はタッパが高すぎです。



トーレンス TD124 は取り付け可能なアーム
が少ない。




カートリッジの重さに対する適用範囲も広く、仕上げ・加工精度・使い勝手の非常に良いアームですが、
残念ながら売ってしまう予定です。

イメージ 8
参考データ










UA-77 の項 おわり

**********************************************************************

グレース G-545 配線入れ替え
 
我が家との相性が良くてお気に入りの G-545 です。
夢中だったため写真はありません。作業は簡単なものです。
ただし、カートリッジの取り付けコネクタ、フォノケーブルのコネクタ共に接着されています。アセトン
を使って溶かすという例を見ましたが、我が家ではマニュアの除光液を使いました。

バラシのコツ
手に入れた時からカートリッジ取り付け側コネクタのネジが痛んでいました。前使用者が緩めようとし
て失敗したようです。ネジの溝がナメていました。なめたらいかんぜよ。

イメージ 9
(写真は修復後ですが傷だらけになりまし
た。キズを隠す意味もあって大き目のワッシ
ャをかましています)

VICTOR UA-77 もそうですが、サビを嫌っ
て材料は真鍮が多いです。鉄と違って大変に
弱くマイナスネジが多いので気を抜くとナメ
てしまいます。
あせらずじっくりと構え無理をしないこと。
緩み止めの塗料を塗っている場合があるので
注意。


イメージ 6
新しい配線は
お約束のモガミの細線を使います。注意をす
るのはフォノケーブル側のコネクタはアース
の線が2本あって、太い線は引っ張って切ら
ないことです。
信号線4本・細いアース線の5本を入れ替え
ます。







禁断の・・・ G-545
アームにガタがありました。
聞くところによると、グレースのジンバルサポートアームはピボットの保護に弾性材を使わず、設計手
法としては一点支持やナイフエッジと同様の解放軸受けであって、ガタがあるのは設計仕様なので絶対
にボールベアリングを弄ってはいけないとの事です。


弄ってはいけない所を弄ってしまいました。

イメージ 7きつく締めると上下の動作感度が低下します。ぎりぎりのポイントから少しゆるめたところ
で固定しました。

ガタが無く、0.1gにも反応するポイントが
あります。

ダブルナットを固定する道具がありませんの
で塗料を塗って止めています。
見た目は悪いですが、見えにくい場所です。
ここまで弄ると、売ることは考えにありませ
ん。我が家で使い倒します。



あとで分かったことですが、フィデリックスの中川氏も
ピボットを弄っていて「再調整すると、くっき
りとした鮮やかさが蘇ります。」と書いているところをみると我が家だけではなくて安心したところで
す。
ただし、中川さんの「経年劣化を再調整する」のと、今回の設計仕様に逆らう改造は全く意味が違うか
もしれません。




爪楊枝 3本=0.5g     1本=0.17g    半分=0.08g

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